現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > パトカーが「セダン」じゃない!? 各地で目撃! 最新「SUVパトカー」導入の理由とは

ここから本文です

パトカーが「セダン」じゃない!? 各地で目撃! 最新「SUVパトカー」導入の理由とは

掲載 80
パトカーが「セダン」じゃない!? 各地で目撃! 最新「SUVパトカー」導入の理由とは

■警察庁「入札公告」には「高床バン型無線車(PHEV)」の記載も

 2023年4月、三菱のSUV「エクリプスクロス PHEV(プラグインハイブリッド)」が、パトカーとして山梨県警 富士吉田署へ初配備されたことが公式SNSで公開され、話題となりました。
 
 パトカーときくとまず、トヨタ「クラウン」などのセダンタイプを思い浮かびますが、なぜSUVであるエクリプスクロスがパトカーとして採用されたのでしょうか。

「まさかお前が!」覆面パトカーの「ランクル」が登場!存在感がスゴイ!

 街中を走るパトカーをよく見ていると、セダンばかりではなく、コンパクトカーやミニバン、SUVも採用されていることに気づきます。

 白黒のいわゆる「パトカー(無線警ら車)」だけでなく、警察活動に必要なクルマについては、国(警察庁)がお金を出して買う「国費購入」と、都道府県がお金を出して買ういわゆる「県費購入」の大きく2種類があります。

 どちらも普通にディーラーへ行って購入するわけではなく、「競争入札」という方法で買いつけています。

 具体的には、警察が必要とするクルマの詳細情報(私服用、セダン型、4人乗り、4WDなど)を掲示し、そこに参加者(自動車メーカーなど)が契約条件(金額)を一斉に見積もり、期日までに入札させます。

 参加者同士はお互いの見積もりを知ることはできず、最も条件に合った参加者が選ばれます。

 国費も県費も税金ですので、一円でも安い条件を出した参加者が選ばれますが、警察車両は市販されていない特別仕様(灯火類の装備や車体カラーなど)となる場合が多いので、その改造費も含めた金額は、ベースのクルマの価格とは相場が異なります。

 近年は、トヨタのように大量受注でコストを下げられるメーカーや、スズキの小型車のようにそもそもクルマの価格が安いメーカーがやはり強い、ことになっているようです。

 例えば直近の2023年3月27日、国家公安委員会(警察庁を管理する内閣府の外局)が提示した「入札公告」の一文には「私服用高床バン型無線車(PHEV) 42台」と書かれていました。

 これは私服警察官(刑事など)が用いる、いわゆる「覆面パトカー」向けで、「高床バン」がSUVを指すものとみられます。

 同時に「私服用高床バン型無線車 47台」という普通のガソリン車の入札公告も区別され出ていたので、警察庁がSUVタイプで、かつPHEVを希望していたことがわかります。

 昨今、HEV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)といった環境に配慮した電動車両のパトカーは各地での導入例が増えており、こうした流れの一環と見られます。

 前出の山梨県警 富士吉田署の担当者は取材に対し、次のように話します。

「当署は山岳地帯も多い富士北麓地域が管轄のため、(地上高がある)SUVタイプで4WDの警察車両はこれまでも導入されていました。

 今回、それまで使用していたスズキ『エスクード』のパトロールカーが使用期限を迎えたため、代替として入ってきました。

 山梨での初導入とほぼ同時期に、全国でも数十台が導入されたと聞いています」

 エクリプスクロスPHEVは、三菱自慢の電動4WD制御によって、あらゆるシーンでも警ら活動ができますし、また、PHEVの中では比較的金額も安いので、入札条件にぴったり該当する一台だったのでしょう。

 そしてSNS上で、エクリプスクロスPHEVパトカーの目撃情報が東北エリアなどで相次いでいることからみても、雪深い地域でも安心して走行できる頼れる4WDが求められたのは確かなようです。

 このようにエクリプスクロスPHEVのパトカーは、各地の警察へ配備されていることが確認されています。

※ ※ ※

 なおパトカーは、一般企業や個人から寄贈されるケースもあります。

 たとえば栃木県警には、ホンダ「NSX」や日産の「フェアレディZ」「GT-R」などの超高級スポーツカーのパトカーが寄贈されています。

 ホンダも日産も栃木県に開発拠点を置くこともあり、その縁からご当地の警察へ寄贈されたものです。

 今後も多種多様なパトカーがみられることを期待したいです。

こんな記事も読まれています

15年ぶりに「インテグラ」復活!? 「スポーティ“ハッチバック”」の実車展示に「好き」の声多し! 6速MTもある名車、米国登場の反響は?
15年ぶりに「インテグラ」復活!? 「スポーティ“ハッチバック”」の実車展示に「好き」の声多し! 6速MTもある名車、米国登場の反響は?
くるまのニュース
GRヤリス×GR-DAT公道試乗レポート! 気になる改良ポイントは?
GRヤリス×GR-DAT公道試乗レポート! 気になる改良ポイントは?
レスポンス
平均年収約458万円… 1800万円の「レクサスの最上級SUV」は買えないのでしょうか? 4人だけが乗れる「LX EXECUTIVE」を愛車するために必要な年収とは
平均年収約458万円… 1800万円の「レクサスの最上級SUV」は買えないのでしょうか? 4人だけが乗れる「LX EXECUTIVE」を愛車するために必要な年収とは
VAGUE
ソフトタイヤだけの使用に限定しても、オーバーテイクは増やせない……ピレリ、”抜けない”モナコ対策に白旗「我々にできることはあまりない」
ソフトタイヤだけの使用に限定しても、オーバーテイクは増やせない……ピレリ、”抜けない”モナコ対策に白旗「我々にできることはあまりない」
motorsport.com 日本版
横須賀に「新スマートIC」計画進行中! 三浦半島がもっと便利に!? 横浜横須賀道路「横須賀PA」直結工事はいつ始まるのか
横須賀に「新スマートIC」計画進行中! 三浦半島がもっと便利に!? 横浜横須賀道路「横須賀PA」直結工事はいつ始まるのか
くるまのニュース
URBAN DRIVESTYLE「Unimoke MK Surf」 サーフボードスタンドを備えた限定モデル登場
URBAN DRIVESTYLE「Unimoke MK Surf」 サーフボードスタンドを備えた限定モデル登場
バイクのニュース
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]「低予算でスピーカーだけを交換」or「お得にデッドニングまでを実行」!
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]「低予算でスピーカーだけを交換」or「お得にデッドニングまでを実行」!
レスポンス
マツダ アイコニックSP【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
マツダ アイコニックSP【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新アクセサリー通信】スタイリッシュなだけでなくハンドリングが向上するヴェゼル用18inアルミ登場
【最新アクセサリー通信】スタイリッシュなだけでなくハンドリングが向上するヴェゼル用18inアルミ登場
カー・アンド・ドライバー
オジエが白熱首位争いでリード拡大。勝田はマシントラブルでデイリタイアに/WRCイタリアデイ2
オジエが白熱首位争いでリード拡大。勝田はマシントラブルでデイリタイアに/WRCイタリアデイ2
AUTOSPORT web
スズキが軽SUV「ハスラー」の「クーペ仕様」を提案! 悪路も走れる「スポーツカー」に変身! 斬新モデル「ハスラークーペ」登場に期待大
スズキが軽SUV「ハスラー」の「クーペ仕様」を提案! 悪路も走れる「スポーツカー」に変身! 斬新モデル「ハスラークーペ」登場に期待大
くるまのニュース
「ピーポー」「ウーウー」「カンカンカン」違いを知らないとヤバい。消防車・救急車・パトカーなどサイレンの使い分け。
「ピーポー」「ウーウー」「カンカンカン」違いを知らないとヤバい。消防車・救急車・パトカーなどサイレンの使い分け。
月刊自家用車WEB
【クルマ持っとく? いらない?】シェアカーとマイカー、どちらがおトクなのか? 見極めポイントはココ!
【クルマ持っとく? いらない?】シェアカーとマイカー、どちらがおトクなのか? 見極めポイントはココ!
月刊自家用車WEB
4年で108人死亡 岡山県「人食い用水路」はなぜ誕生したのか? 危険性は近年緩和も、そもそも存在するワケとは
4年で108人死亡 岡山県「人食い用水路」はなぜ誕生したのか? 危険性は近年緩和も、そもそも存在するワケとは
Merkmal
R32GT-Rのいい教科書になった! GT-Rを名乗れなかった儚き[スカイラインGTS-R] 中古車価格はGT-Rより半額以下の800万円!
R32GT-Rのいい教科書になった! GT-Rを名乗れなかった儚き[スカイラインGTS-R] 中古車価格はGT-Rより半額以下の800万円!
ベストカーWeb
ホンダ「クロスカブ110」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
ホンダ「クロスカブ110」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
人気の軽にポップアップルーフをプラス! 車中泊にバッチリ対応したホンダ N-BOXがベースの軽キャンパー
人気の軽にポップアップルーフをプラス! 車中泊にバッチリ対応したホンダ N-BOXがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
大型免許必要サイズの巨大ボディ!! テスラ[サイバートラック]は超快適車だった!? 日本での発売はあるのか
大型免許必要サイズの巨大ボディ!! テスラ[サイバートラック]は超快適車だった!? 日本での発売はあるのか
ベストカーWeb

みんなのコメント

80件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

409.4465.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

165.0453.8万円

中古車を検索
エクリプスクロス PHEVの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

409.4465.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

165.0453.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村